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精神障害者保健福祉手帳診断書記載における留意事項

T 精神障害者保健福祉手帳の精神障害の判定と診断書

精神障害者保健福祉手帳の精神障害等級の判定は、(1)精神疾患の存在の確認、(2)精神疾患(機能障害)の状態の確認、(3)能力障害の状態の確認、(4)精神障害の程度の総合判定というステップを経て行われ、このための情報は、精神保健指定医その他精神障害の診断又は治療に従事する医師によるもので、初診日から6か月以上経過した時点の診断書から得るものです。

U 診断書記入に当たって留意すべき事項

「氏名・生年月日・年齢・性別・住所」

申請者本人の特定に関する重要事項ですので、正確かつ記載漏れのないようにしてください。なお、年齢は診断日現在の満年齢を記載し、住所は現住所としてください。(現住所とカルテ記載の住所が異なる場合があるので、注意を要します。)

1.病名

手帳の交付を求める精神疾患の病名を記載します。(1)主たる精神障害(2)従たる精神障害の欄には、国際疾病分類に位置づけられた病名を記載し、ICDカテゴリーを併記してください。また、(3)身体合併症があれば記載してください。

2.初診年月日

手帳の交付を求める精神疾患について、初めて医師の診療を受けた日(初診日)の記載で、診断書が初診日から6か月以上経過した時点のものであることを明らかにし、精神障害により日常生活又は社会生活への制約を受けている期間を明確にするための情報です。その精神疾患について前医がある場合には、前医の初診日を記載し、初診日の確認が困難な場合には、問診により記載してください。 なお、初診日の記載が「診療録で確認」したものか、「本人又は家族等の申し立て」によるものかの別についても明らかにしてください。

3.発病から現在までの病歴(推定発病年月、精神科受診歴等)

精神障害の程度を総合的に判定するためには、精神疾患(機能障害)の状態や能力障害の状態の確認に基づいた精神障害の程度の総合的判定が必要であり、そのためには、これまでの病歴や精神科受診歴、医療機関名、治療期間、入院・通院の別等について記載してください。

4.現在の病状、状態像等(機能障害)

診断書記入時の現症についての記載欄であり、この欄には、診断書記入時点のみでなく、概ね過去2年間に認められたもの、概ね今後2年間に予想されるものも含め、該当する病状・状態像等の番号を○で囲んでください。

5.4の病状・状態像等の具体的程度、症状等

4の病状・状態像等について具体的に記載してください。「てんかん」の場合には、発作の型や頻度なども記載してください。

6.生活能力の状態

能力障害の状態の確認のために必要な情報の記載欄です。
「1 現在の生活環境」については、診断書記入時点での状況を○で囲んでください。
また、社会復帰施設などに入所している場合には、施設名を記入してください。
「2 日常生活能力の判定」欄及び「3 日常生活能力の程度」欄については、保護的な環境(例えば、病院に入院しているような状態)でなく、例えばアパート等で単身生活を行った場合を想定し、そのような場合での生活能力について記載してください。
 また、現時点のみでなく、これまで概ね2年間に認められ、また、概ね今後2年間に予想される生活能力の状態も含めて判定し記載してください。

「2 日常生活能力の判定」欄は、(1)〜(8)の各項目について自ら進んでできるかどうか、あるいは適切にできるかどうかについて判定し、それぞれ該当するものを○で囲んでください。なお、てんかんについては、発作間欠期の状態について記載します。
この欄の(1)〜(8)の各項目について以下に説明します。

(1)適切な食事摂取
(2)身辺の清潔保持
洗面、洗髪、排泄後の衛生、入浴等身体の衛生の保持、更衣(清潔な身なりをする)清掃などの清潔の保持について、あるいは、食物摂取(栄養のバランスを考え、自ら準備して食べる)の判断などについての能力障害の有無について、意志の発動性という観点から、自発的に適切に行うことができるかどうか、助言、指導、介助などの援助が必要であるかどうか判断する。
(3)金銭管理と買い物 金銭を独力で適切に管理し、自発的に適切な買い物ができるか、援助が必要であるかどうか判断する。金銭の認知、買い物への意欲、買い物に伴う対人関係処理能力に着目する。
(4)通院と服薬 自発的に規則的に通院・服薬を行い、病状や副作用などについてうまく主治医に伝えることができるか、援助が必要であるか判断する。
(5)他人との意思伝達・対人関係 他人の話を聞き取り、自分の意思を相手に伝えるコミュニケーション能力、他人と適切につきあう能力に着目する。
(6)身辺の安全保持・危機対応 自傷や危険から身を守る能力があるか、危機的状況でパニックにならずに他人に援助を求めるなど適切に対応ができるかどうか判断する。
(7)社会的手続や公共施設の利用 各種の申請など社会的手続きを行ったり、銀行や福祉事務所、保健所などの公共施設を適切に利用できるかどうか判断する。
(8)趣味・娯楽等への関心、文化的社会的活動への参加 新聞、テレビ、趣味、娯楽、余暇活動に関心を持ち、地域の講演会やイベントなどに参加しているか、これらが適切であって援助を必要としないかどうか判断する。


「3 日常生活能力の程度」欄では、日常生活能力について該当する番号を選んで○で囲んでください。この欄の(1)〜(5)のそれぞれの障害の程度を例示すると、概ね以下のとおりです。

(1)精神障害を認めるが、日常生活及び社会生活は普通にできる。 精神障害を持たない人と同じように日常生活及び社会生活を送ることができる。
(2)精神障害を認め、日常生活又は社会生活に一定の制限を受ける。 例えば、一人で外出できるが、過大なストレスがかかる状況が生じた場合に対処が困難である。デイケアや授産施設、小規模作業所などに参加する者、あるいは保護的配慮のある事業所で、雇用契約による一般就労をしている者も含まれる。日常的な家事をこなすことはできるが、状況や手順が変化したりすると困難が生じることがある。清潔保持は困難が少ない。対人交流は乏しくない。引きこもりがちではない。自発的な行動や、社会生活の中で発言が適切にはできないことがある。行動のテンポはほぼ他の人に合わせることができる。普通のストレスでは病状の再燃や悪化が起きにくい。金銭管理は概ねできる。社会生活の中で不適切な行動をとってしまうことは少ない。
(3)精神障害を認め、日常生活に著しい制限を受けており、時に応じて援助を必要とする。 例えば、付き添われなくても自ら外出できるものの、ストレスがかかる状況が生じた場合に対処することが困難である。医療機関等に行くなどの習慣化された外出はできる。また、デイケアや授産施設、小規模作業所などに参加することができる。食事をバランス良く用意するなどの家事をこなすために、助言や援助を必要とする。清潔保持が自発的かつ適切にはできない。社会的な対人交流は乏しいが引きこもりは顕著ではない。自発的な行動に困難がある。日常生活の中での発言が適切にできないことがある。行動のテンポが他の人と隔たってしまうことがある。ストレスが大きいと病状の再燃や悪化を来たしやすい。金銭管理ができない場合がある。社会生活の中でその場に適さない行動をとってしまうことがある。
(4)精神障害を認め、日常生活に著しい制限を受けており、常時援助を必要とする。 例えば、親しい人との交流も乏しく引きこもりがちである。自発性が著しく乏しい。自発的な発言が少なく発言内容が不適切であったり不明瞭であったりする。日常生活において行動のテンポが他の人のペースと大きく隔たってしまう。些細な出来事で、病状の再燃や悪化を来たしやすい。金銭管理は困難である。日常生活の中でその場に適さない行動をとってしまいがちである。
(5)精神障害を認め、身のまわりのことはほとんどできない。 例えば、入院患者においては、院内の生活に、常時援助を必要とする。在宅患者においては、医療機関等への外出を自発的にできず、付き添いが必要である。家庭生活においても、適切な食事を用意したり、後片付けなどの家事や身辺の清潔保持も自発的には行えず、常時援助を必要とする。

7.現在の精神保健福祉サービスの利用状況

現在利用しているサービスがあれば記載してください。

8.自立支援医療(精神通院)を同時に申請する場合の「重度かつ継続」の判定

(手帳の申請と同時に自立支援医療を申請するときに、記載してください。)
・主たる精神障害がICD-10コード(F0〜F3、G40)の場合は、その病名のみで「重度かつ継続」に該当するため、記載の必要はありません。
・主たる精神障害がICD-10コード(F4〜F9)に該当する場合、下記要件を満たすときは「該当」、満たさないときは「非該当」に○をつけてください。「該当」のときは、医師の略歴について、いずれかを選択し必要事項を記載してください。

<「重度かつ継続」の該当となるための要件 ICD-10コードF4〜F9の場合>

○当該患者が次の病状のため計画的・集中的な継続通院医療(状態の維持、悪化予防のための医療を含む。)を要する。
  ・情動及び行動の障害
  ・不安及び不穏状態
○上記判断を3年以上精神医療(てんかん医療を含む)に従事する医師がおこなっている。

9.備考

@〜F欄の記載事項の他に精神障害の程度の総合判定に参考になると思われることがあれば、本欄に記入してください。

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