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統合失調症/Schizophrenia

うつ病や不安障害の治療の第一選択

 現在、イギリスやアメリカなどの国々では、認知行動療法がうつ病や不安障害治療の第一選択になっています。そのエビデンス(科学的根拠)として、治療効果を示すデータが提示されています。それによると、中等度から重度のうつ病患者に認知行動療法を行ったときの反応率(治療効果の割合)を調べたところ、薬物療法と同等の効果があるといわれています。また、不安障害への効果においても、有効性の数値が高いことがわかりました。不安障害の中でも、特に強迫性障害や急性ストレス障害などにおいて、治療効果の高いことがわかりました。標準的な認知行動療法を、熟練したセラピストと共に行えば、半数以上の人が完治するという報告もあります。

 このように、認知行動療法には薬物療法と同じくらいの効果があると同時に、効果の持続時間だけで比較すれば、薬物療法よりも長いことが認められています。こうした裏付けによって、認知行動療法の重要性が高まり、海外では近年、従来の精神療法と薬物療法の治療法に加え、認知行動療法が盛んに用いられるようになってきています。

 イギリスのNICE(国立医療技術評価機構)では、うつ病と不安障害の医療ガイドラインで、認知行動療法と薬物療法における治療効果を認め、効果の持続期間においては認知行動療法を優位においています。また、アメリカのNIMH(国立精神衛生研究所)でも、うつ病と不安障害の治療において、薬物療法あるいは認知行動療法のどちらかを第一選択としています。同じアメリカの精神医学会でも、パニック障害の治療については、薬物療法と認知行動療法は、その効果において優劣がつけがたいとしています。科学的根拠に基づく医療をEBM(エビデンス・ベースド・メディスン)といわれますが、認知行動療法はまさに多くの科学的根拠や臨床研究によって行われるEBMにあたるのです。この認知行動療法は、脳の前頭前野に働くと考えられており、脳科学によるエビデンスの提示が今後期待されるところです。

認知行動療法は脳の前頭前野に働く


薬物療法と認知行動療法の組み合わせのパターン

《パターン・1》…【認知行動療法】→【薬物療法】
 治療は、まず認知行動療法から始めます。これは、副作用で薬が飲めない場合や、薬を飲むことに強い抵抗感を感じる患者さんの場合に行われるパターンです。軽症のうつ病をはじめて発症したときに、このパターンが適しています。

《パターン・2》…【薬物療法】→【認知行動療法】
 薬物療法から治療を始めるパターンです。薬で激しい症状を抑えてから認知行動療法に入る場合と、薬では十分な効果が出ないため認知行動療法に移行して治療が行われる方法です。現在、日本で行われている治療で最も多いパターンです。

《パターン・3》…【薬物療法】+【認知行動療法】
 これは、二つの治療法が平行して行われます。薬物療法で症状を緩和し、認知行動療法で生活を変えるもので、相乗効果が期待できるパターンです。しかし、どちらの治療法がよかったのか判断しにくいのが欠点といえます。

 二つの治療法を併用したときの効果については、科学的にも実証されています。併用という点でも、認知行動療法にはエビデンスがあるのです。

併用による治療効果








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