トップページ tel:0792626871
統合失調症/Schizophrenia

治療方法

受診に当たって

何科を受診すればよいか

 統合失調症も他の病気と同様、「早期発見・早期治療」がポインとになります。早くに発見し、早くに治療すれば、回復もすみやかです。逆に治療が遅れると症状もこじれ、薬を飲んでもなかなか改善しません。また。急性期の患者さんは、自分が病気だとは感じていないため、病院へ行くのを拒否する人も多く見られます。本人の様子がおかしいなと思ったら、まずは家族や周囲の人だけでも医師や保健所などに相談しましょう。家の中で抱え込まず、外に助けを求めることが大切です。

 まず、病院選びのポイントですが、最初は何科に行けばよいのか迷います。統合失調症は心の病気ですので、心の専門医がいるところを受診します。総合病院であれば、「精神科」「神経科」「精神神経科」が専門です。個人医院なら、「精神科」「メンタルクリニック」などの名称を使っているところが多いです。ただし、「神経内科」「脳神経外科」は名前がよく似ていますが、治療する病気はまったく異なるので、注意してください。なお受診する際は、なるべく患者さんと一緒に周囲の人がつき添って行くのが望ましいです。発症の時期や患者さんの様子などについては、周囲の人の情報が診断のうえで非常に役立つからです。ただ、患者さんによっては、家族が診察に同席することを嫌がる場合があります。そのような時は、席を外して患者さんと医師が話し、家族はカウンセラーやソーシャルワーカーなどの医療スタッフと面談するとよいでしょう。普段、患者さんの家での様子や既往歴、またささいな事でもよいから気づいたことを率直に伝えるようにします。

 また、本人や家族を含め、精神科に行くことをためらう人も、まだまだ多いようです。かつての「精神分裂病」のイメージがあるためかもしれません。精神科に行くのを拒んだら、地域の保健所や精神保健福祉センターなどに相談するのもひとつの方法です。保健所から相談員や医師が訪問してくれて、患者さんと面談したり、受診を促したりしてくれます。また、精神科を受診できたとしても、医師に対する第一印象が悪かったというケースも中にはあります。統合失調症の治療は、長期間にわたりますので、患者さんと医師との相性も大切なポイントになります。ただ、第一印象だけで相性は決められません。医師が忙しくて話す時間がとれなかった場合は、看護師や保健所の相談員にも話をして、上手につき合う工夫や努力も必要です。大事なことは、転院を繰り返していると、治療も十分できなくなり、病気の回復にも影響してきます。

受診を嫌がる患者さんの場合 

 興奮が激しいときや、不安感で疑い深くなっているときは、患者さんは病院へ行くのを拒むことがあります。そんな時、家族は本人に対して、決して受診を強要したり、叱ったりしないことです。「調子が悪そうだから、病院で診てもらった方がいいよ」と、理由をはっきりさせて受診をすすめます。また「あなたのことを心配しているの」と伝えると、その時は嫌がっても、後になって自分から「病院へ行ってくる」と言い出すこともあります。患者さんの興奮がひどく、家族とのあつれきが生じているような時は、本人と親しく、信頼関係のある人に同席してもらうと良い場合があります。

 また、患者さん自身が不眠などの不調を感じているような場合は、「それを医師に相談してみよう」とか、「症状の背景には神経の疲れがあるようだ」と言って、精神科への受診を勧めます。別の科を受診したりすると、「検査をしたが異常が認められない」という診断結果を招くことになるので、避けたいものです。中には、精神科と聞くだけでショックを受ける患者さんもいます。周囲の人が「この先生のもとで治療をすれば、絶対によくなる」と、患者さんに伝えることで、通院治療を受け入れることもあります。

 いずれにしても、受診をしたがらないからと言って、散歩や買い物に行くと言って病院へ連れていくことは、絶対に止めたいものです。うそをついて病院へ行っても、家族への不信感を植え付けるだけです。何よりも患者さん自身が、だまされたという気持で医師に会っても、その医師を信頼して治療を受けることは難しくなります。

 一方、入院を嫌がる患者さんの場合は、医師も交えて話し合うことが大事です。「先生が入院するように言っていたから」ではなく、「私たち家族も入院に賛成している」という意思を伝えるようにします。入院治療が望ましいのに、本人の同意が得られない場合には、医師と家族の合意によって、入院が決められる医療保護入院もあります。患者さんによっては、入院と聞いただけで「見捨てられる」「ひどい」と思う人もいます。入院を勧める場合は「入院があなたにとって一番良いことである」と、根気よく、簡潔な言葉で伝えるようにします。

 入院が必要な場合というのは、患者さんの興奮がひどく、暴力を振るったり自分を傷つけたりするような場合です。入院は、家族にとっても疲労が解消されたり、イライラした気持にゆとりができたりします。入院したら、今後の見通しについて医師から説明を受け、治療についての情報を、患者さんと家族が共有しておく必要があります。入院先も「ここなら大丈夫」と思えるところを選ぶことが大切です。




インデックス
次のページへ




初めての方へ

症状と治療方法

初めての方へ

診断チェック