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周囲の対応 (1/2)

ADHDの子は、思春期に「非行に走りやすい」って本当?

自分の行動を理解してもらえずに苦しんでいるADHDの子は、思春期になると、その気持ちを他人や社会に向けてしまうことがあります。 アメリカではADHDの子どものうち、約30%が思春期以降、非行(行為障害)に走るといわれています。

しかし、日本とアメリカでは社会構造が異なり、非行の発生率にも格段の差があります。 非行の多いアメリカでのデータをそのまま日本に当てはめることはできませんが、ADHDと非行との関わりは日本でも問題点として指摘されています。 ADHDの子が非行に走るのは、衝動的な行動が原因で邪魔者扱いされたり、叱られたりすることによって、自分が認めてもらえなかった場合に、人に対する信頼感が持てなくなることが原因だと考えられています。 そのやり場のない怒りを他人にぶつけたりします。

子どもを叱責するばかりでは、かえって状況を悪化させてしまいます。 行動の背後にADHDがあるということをよく理解したうえで、子どもの自尊心の発達に常に目を向けることが大切です。


家庭、保育園、幼稚園、学校、「それぞれの場所」でどう対応したらいい?

ADHDの子どもが感じるストレスは、環境によって異なります。
行動の背景を見て、対応することが大切です。

ADHDの子どもの場合、より注意深く様子を見守ることが大切です。 なぜなら、その行動には、必ず理由があるからです。 衝動的な行動だけに目をうばわれて叱ってばかりいると、子どもを追い詰めて事態を悪化させる要因となることもあります。 家庭や集団生活の場では、行動の背景を見てそれぞれに対応することが必要です。

厳しく規律を求められる場所では、ADHDの子のストレスは強くなり、行動もより目立ちやすくなります。 そういった状況で叱責されることが続くと、子どもの自尊心がうまく育たなくなり、その後の社会適応が困難になります。 小さい頃からの家庭や集団生活での対応は、子どもの将来を大きく左右します。

はじめからあまり高い八−ドルを設けず、たとえ小さなことでも、うまくできたことをほめてあげましよう。


病院以外にも「相談窓口」はあるの?

ADHDについては、学校や自治体などにも相談窓口があります。
しかし最終的には病院で診断してもらうことが必要でしょう。

ADHDについては、自治体の教育委員会や保健センターなどで、保護者向けに相談窓口を設置しているところがあります。 また、各学校に派遣されているスクールカウンセラーに相談することもできます。 スクールカウンセラーは、臨床心理士の資格を持つ人が多く、心理面も含めて助言や指導をしてくれます。 ただし、相談窓□やスクールカウンセラーにADHDの専門家がいるとは限らないのも事実です。 また、生活上のアドバイスはできても、医療行為は行えないため、診断を下したり、リタリンの投薬をすることなどはできません。

ADHDの治療は薬の服用が中心になるので、その意味では、最終的に病院で診断を受けるのがもっとも確実な方法といえるでしょう。 日常生活にストレスが多く、本人も親も苦しいという状況が続く場合は、学校の先生や保育士と相談したうえで、かかりつけの小児科医師や専門病院を受診するとよいでしょう。


子ども自身にも、年齢に応じて障害のことを「説明」してあげる

「子どもに話してもわからない」。
そのように決めつけず、本人にわかる言葉でADHDのことを説明してあげましょう。

ADHDの子どもは、「友だちとトラブルが多い」「人と違う行動をとってしまう」「人の話を理解することが難しい」といった自身の状態に、悩んでいることが多いのです。 トラブルについて年中責められたり、まわりから白い目で見られることに、子どもは傷ついているのです。 そして、そんな行動をとってしまうのは、「自分自身が悪いから」と思い込んでいることもめずらしくありません。

自分自身をコントロールできないのは自分が悪いからではない、ということがわかったら、子どもの気持ちはどれだけ救われることでしょう。 「病気」や「障害」という言葉は使わずに、年齢に応じてわかる言葉で説明しましょう。

「ほかの子より落ち着さがなくて、忘れ物が多い性格なんだ」「気をつけることで、ほかの子と同じように落ち着いて暮らすことができるんだ」ということをまずはしっかり伝えて、子どもを安心させてあげましょう。


不注意でケガが多い・「事故」を避けるためには?

ADHDの子は注意力を持続できないため、ケガをしやすい面があります。
できるだけ事故にあいにくい環境を整えてあげましょう。

アメリカで行われた調査では、ADHDの子は事故にあいやすいということが報告されています。 さらに、歩いているときにケガをすることが多いことや、ケガをした場合にADHDではない子に比べて、その程度が重いということもわかっています。 実際、突然道路へ飛び出したり、遊具などから転落するケースもありますので十分な注意が必要です。 保護者が一緒のときは、なるべく目を離さないようにするのが事故を防ぐうえでとても重要です。

また、子どもの行動を制限するのは難しいので、大人がケガをしにくい環境を整えることも大切です。 飛び降りる危険性のある場所に柵を設けたり、家具の角にクッション材を取り付けるといった工夫で、ケガをする率は少なくなります。 バリアフリーの専門家に相談したり、市販の事故防止グッズなどを活用して対応するとよいでしょう。

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