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ADHDの特徴

ADHDは「病気」なの?

薬を使って治療を行うことが多いADHDですが、いわゆる「病気」とは少しニュアンスが違います。
ADHDの原因を考えてみましょう。

一般に「糖尿病」といわれれば、私たちは病気というイメージを抱きます。 一方、「近視」といわれると、病気というイメージはあまり持たないものです。 しかし近視は医学的にいうと「調節障害」という病気です。 それと同様に、ADHDも広い意味では病気という考え方もできますが、そうとは言い切れないニュアンスがあります。 病気というより「機能障害」というほうが適しているでしょう。

ADHDの原因が脳にあるということは、以前から研究者の間で指摘されていたことです。 脳の形や働きを見てみると、ADHDの子は前頭葉、大脳基底核が平均よりやや小さめだったり、記憶を司る前頭葉の働きが不活発であることが報告されています。 その原因のひとつとして、脳内の神経伝達物質ドーパミンの働き方に偏りがあることがあるいわれています。 脳は周囲から刺激を受けて働くので、環境によっても症状には違いがあらわれます。


ADHDの子は、「元気」がよくて「行動力」にあふれている

ADHDの子は、日常生活を送るうえで困難を伴います。
しかし、そのプラスの特性を生かして社会で活躍している人はたくさんいます。

ADHDの子は、その親も含めて、神経をすり減らしてしまうことが多いものです。 しかし、ADHDのプラスの特性を生かして、社会で活躍している人も大勢います。 芸術家や研究者、起業家やスポーツ選手など、直感的なひらめきや行動力が求められる仕事をする人の中にはADHDの人が多いといわれています。 最近は、そういう人たちの経験談をまとめた本なども多数出版されています。 そういった情報に目を通し、生き方のヒントをもらうのもひとつの方法です。

規則の多い社会の中で、ADHDの子は生きにくさを感じることもあるでしょう。 しかし周囲のサポートと、本人の力で乗り切っていくことは可能です。 ADHDの子は、多動であるとともに、元気がよくて子どもらしいものです。 大きな声で挨拶ができ、物事に対する反応が早いのも大きな特徴です。 少し違った視点から子どもをとらえると、ADHDの子のさまざまなよさが見えてきます。


ADHDの子は「知的障害児」なの?

ADHDの子は先生の話を最後まで集中して聞けないため、学校の成績が悪いことが多く、いわゆる「知的障害児」と誤解する人もいます。 ADHDの子は、集中力をすっと働かせることができないため、学校で先生の話を途中までしか聞くことができず、授業内容をしっかり理解できないことがよくあります。 家に帰ってから取り組まなければならない宿題などがある場合も、ほかのことに気をとられて、ひとりではなかなか集中できません。 そのままの状態が続くと学習が進まなくなり、成績も下がってしまいがちです。

しかし、学校の勉強ができないということと、知的障害(精神遅滞)があるということは違います。 診断基準でも、ADHDには「知的障害のないこと」が診断のポイントとしてはっきり示されています。 ただし「発達障害」は、複数の症状を合併しやすく、ADHDであるとともに、LD(学習障害)などを合併しているというケースもあります。 知的障害の可能性を感じたり、何らかの形で指摘されたようなときには、医療機関に相談してみるべきでしょう。


エジソンやアインシュタイもADHDだった?

世界的に名を馳せた天才とよばれる人々の中には、ADHDだった人がたくさんいます。 発明家として有名なエジソンは、子ども時代から人々が思いもよらないような数々の危険を伴う「実験」を行い、問題児扱いされ続けていたといいます。 物理学者アインシュタインは、得意な数学や物理以外では極端な落ちこぼれで、ギムナジウムとよばれるドイツの中等学校を中退しているのだそうです。

また、ハリウッドスターのトム・クルーズは、読み書きが苦手なLD(学習障害)であることを自ら公表しています。 日本では芸術家の岡本太郎や、『窓ぎわのドットちゃん』で有名な黒柳徹子が、ADHDを伴うLDだったといわれています。 日常生活においてはさまざまな苦労があり、本人の努力も並外れていたことと思いますが、いずれもその近くにはよき理解者がいたことが、将来の成功へつながったと考えられます。 親は子どもの可能性を信じて、温かく見守っていきたいものです。


ADHDは「赤ちゃんの頃から」あるものなの?

ADHDは生まれつきのものなので、厳密にいえば赤ちゃんのADHDもあります。
集団生活を始めた頃に症状ははっきり見えてきます。

「ADHDの赤ちゃん」がいるのは確かですが、赤ちゃんのうちはADHDによって日常生活に支障をきたすような場面はそう多くありません。 また、元気よく体を動かす様子だけを見て、その子がADHDかどうかを親が判断することはまず不可能といえるでしょう。

ただし、ADHDの子どもは、赤ちゃんの頃から外からの刺激に対してよく動きまわったり、周囲に注意を払わないといった傾向があるのは事実です。 小学校に上がってからADHDと診断された子の親の中には「そういえば、赤ちゃんのときに激しく動きまわってよく頭をぶつけていた」とか、「高いところから飛び降りて、ハラハラした覚えがある」といった話をする人もいます。 集団生活を始めると、ルールに従って自分を抑えなければならない場面が出てきます。 そのため入園・入学を境に、親がADHDに気づくことが多いのです。







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