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自律神経失調症

肩こりがひどく、頭がズキズキ痛い」「歩くとフラフラする」「夜、なかなか寝つけない」「全身がだるくて何もする気がしない」これらは、どれも自律神経失調症の代表的な症状です。 ストレス社会といわれる昨今、このようなつらい症状に悩まされる人が非常に増えています。 ところが、自律神経失調症は、病院で検査を受けても身体的な異常がみつからない病気です。 そのため、「どこも悪いところはありません。あまり気にしないで……」などといわれるだけで、適切な治療を受けられないケースも少なからずあるようです。 患者さんにしてみれば、原因がわからないだけに、なおさら不安になってしまいます。 また、周囲の人に理解してもらえないつらさもあって、気分が落ち込んだり、症状がますます悪化するという悪循環に陥りがちです。

これらの症状は、決して「気のせい」で起こるものでもなければ、「気のもちよう」で治るものでもありません。] 自律神経失調症を克服するためには、まず、症状を引き起こしている根本的な原因−ストレスや不規則な生活習慣などに、ご自身が気づくことがとても大切です。 そして、その要因を取り除く、あるいは上手にコントロールする方法を身につけることです。 頭痛、肩こり、倦怠感、胃の不調などのつらい自覚症状があるのに、病院での検査結果はいつも異常なし。 そんな人は、自律神経の乱れを疑ってみてください。

自律神経とは?

生命を保つために必要な機能の微調整を自動的に行っている自律神経は人間が自分の意思で動かしたり止めたりできない部分の動きをコントロールしています。 脳と脊髄にある神経細胞のネットワークは「中枢神経」、もしくは「セントラルーナーバスシステム」と呼ばれています。 一方、脳・脊髄から出て、全身の各部位をつないでいるのが「末梢神経」です。自律神経は、この末梢神経システムに属しています。 末梢神経は脳以外の場所にあり、体の各部位と直接コンタクトしています。その働きにより「体性神経」と「自律神経」に分かれます。

体性神経は、自分の意思で体を動かすための神経で、「感覚神経」と「運動神経」があります。
感覚神経は、物をみたり聞いたり、熱さ・冷たさなどの情報を脳に送っている神経です。
運動神経は、体の各部位を動かすために、脳からの指令を伝えています。一方、自分の意思とは無関係に臓器や器官の微調整をしているのが自律神経です。
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2つがありますが、体性神経の場合とは異なり、同じ器官に対して反対の作用を行うことで全体のバランスをとっています。

自律神経は臓器や器官の働きのうち、自分の意思で止めたり速めたりできない部分の微調整を自動的に行っています。 たとえば、私たちは自分の意思で口を開けたり目を閉じたりできますが、心臓の鼓動を速めたり遅くしたりすることはできません。 一方、驚いたりスポーツをしたあとなどは、自然に鼓動が速くなります。これが、自律神経の働きです。 また、睡眠中はムダなエネルギーを消費しないよう基礎代謝が下がります。このとき、脳は血圧を下げ、心拍を少なくする指令を出しますが、翌朝目覚めればまた心拍が上がります。 このように、生命を維持しながら体が必要な休息をとれるよう、自動的に微調整を行っているのが自律神経です。

自律神経は心の動きに反応する

自律神経の中枢である視床下部は、動物が生きていくうえで必要な本能的な行動、生理的な快・不快などの感情をつかさどっている大脳辺縁系の影響を強く受けています。 さらに大脳辺縁系は、理性や理論的な考え方で判断する大脳新皮質による支配を受けています。 つまり、私たちは理性と本能という、相反する2つの感情のバランスをとりながら毎日暮らしているといえます。 しかし、何か本能的な喜怒哀楽にかかわるできごとが起こったときに、理性が強く働いて感情を抑制してしまうと、大脳新皮質と大脳辺縁系の間にひずみが生まれて、情報がうまく伝わらなくなります。
その結果、たとえば「つらい」「泣きたい」「食べたい」などの感情が不自然に処理されて伝わるため、視床下部は自律神経をうまくコントロールできなくなり、やがて自律神経失調症が起こります。 交感神経は驚いたり不愉快な感情に反応して機能を開始しますが、通常は驚きや不快感がなくなると副交感神経が働いて安定した状態に戻ります。 ところが長期にわたってストレスが続くと、交感神経はずっと興奮した状態のままになってしまい、副交感神経との切り替えがうまくいきません。 そのため視床下部の管理機能がうまく働かなくなり、自律神経のバランスが乱れていくと考えられています。

自律神経失調症になりやすい人

発症にはその人の体質や性格、ものの考え方、とらえ方などが影響します。 「近親者に同じ症状の人がいる」「ストレスを感じやすい」など、自分自身や周囲を見渡してみましよう。自律神経失調症は、さまざまなストレスや不規則・不健康な生活習慣が積み重なって起こります。しかし、同じような環境やストレスにさらされ、似たような生活習慣で暮らしていても、自律神経失調症になる人とならない人がいます。 これは、一人ひとりのもって生まれた体質、性格、ものの考え方などが発症に影響しているためです。
ここで誤解しないでいただきたいのですが、自律神経失調症になったからといって、「性格が悪い」とか「精神力が弱い」ということでは決してありません。 風邪をひく、ひかないに個人差があるように、ストレスに対する抵抗力は人によって違います。 また、生まれつきの体質や性格も、適切なトレーニングを行うことで、ストレスに強く自律神経失調症になりにくいタイプに変えていくことが可能です。
自律神経失調症の患者さんの中には、両親や兄弟などの近親者に同じような症状を抱えている人がいるケースが少なくありません。 自律神経失調症それ自体が遺伝することはありませんが、自律神経の調整能力の低い体質を親がもっていた場合に、その体質が子どもに受け継がれることがあります。 体質的に自律神経の調整力が弱いと、多くの人にとっては何でもないようなことが原因で自律神経のバランスが乱れ、症状が出てしまうのです。 このような体質をもっている人は、東洋医学的にみると、乳児期から虚弱体質で、いくら食べても太らない、下痢しやすい、冷え症などの傾向があります。

自律神経失調症になりやすい人の性格や考え方の特徴として、「クヨクヨ考えすぎる≒人の目や評価が気になる≒気持ちの切り替え方がへた」などがあげられます。 性格や考え方は、本人が自分で思っているものと、その奥にひそむ本質的なものが違うことが多々あるのでやっかいです。 ストレスを受けているという自覚のないまま、自分の気づかないところで継続的に無理をしてストレスをため込んでいるケースもあります。 自律神経はこの本質の性格にも敏感に反応し、バランスをくずすと考えられています。

うつ病や神経症が隠れていることもある

うつ病や神経症(ノイローゼ)の中には、倦怠感や食欲不振などの身体症状を伴うものもあります。 自律神経失調症が、最終的にこれらの精神疾患と診断されることもあります。 ひそんでいることがある発症に心のトラブルがかかわっていることから、自律神経失調症はうつ病や神経症などの精神障害の一部だと勘違いしている人が多いようです。
また、うつ病や神経症の中には、全身の倦怠感、めまいなど、検査で疾患名の診断ができない身体症状を伴うことがあり、病院が適切な診断をしないケースも少なくありません。 うつ病は、憂うつ感や興味の減退、焦燥などの精神症状とともに食欲低下、頭痛、疲労感などの身体症状も多く現れる病気です。 また、近年では身体症状のほうが強く現れる「仮面うつ病」も増えてきています。
一方、神経症には、漠然とした不安にとらわれる「不安神経症」、1日に何度も手を洗わないと気がすまないといった「強迫神経症」、自分は重病だと思い込む「心気神経症」などがあります。 また、身体のさまざまな症状が繰り返し現れたり、その身体症状にこだわり続ける「身体表現性障害」というのも、神経症の一つといえます。 これは、身体症状が主体です。自律神経失調症と判断されたものの一部は、これらの精神疾患であることが明らかになることも多いのです。

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